乾石智子「赤銅の魔女」

オーリエラントの魔導師たち」の「紐結びの魔道師」の続きにあたるような話。

どうやら三部作の第1作目らしいので、これだけでは面白いかどうかは判断がつかないけれども、今の時点は面白かった。

正直なところ、作者はあまり女性が好きじゃないのかしら…というくらい、割と好きになれない女性ばかり出てくるのがこのシリーズの特徴(?)なんだけれども、本書もその例に洩れず。
タイトルの”赤銅(あかがね)の魔女”にあたる女性が、なんか好きになれず……

だからといって読みたくなくなるほどのものではないから、いいんだけど。
とりあえず、ざっとあらすじを。


イスリル軍が攻めてきたことにより、紐結びの魔道師エンスは、祐筆のリコ、元剣闘士で仲間のマーセンサスと逃亡の旅に出る。
途中で、突然飛んできた光の玉をつかんだ途端、一緒につかんでしまった卵から蜥蜴が孵り、蜥蜴がその玉を飲み込む、というハプニングが起きる。その蜥蜴が言葉をしゃべり、それに導かれて旅を続ける。

エンスとは別のもう1人の主人公となるのが、トゥーラというオルン村の星読みの女の子。
目的のためには人殺しも厭わない。

トゥーラは星読みの結果、”覇者の剣”を抜く時期が来たことを知る。
”覇者の剣”はトゥーラが便宜上つけただけなのだが、オルン村の村長の息子、ナフェサスに抜かせようとする。
その剣は、いわゆる「王様の剣」みたいに、普通の人では抜けない剣で、ずっと抜く人いないまま今まで来ていた、という代物。

トゥーラの案内で、ナフェサスは手下を引き連れて、その剣の元へ行く。
しかしナフェサスはまったく抜くことができず、なんと、手下の一人、ユーストゥスが蹴躓いてこけた拍子に抜けてしまう。
ナフェサスが襲い掛かってくるのを、剣を持って逃げるユーストゥス。

一方、エンス一行は、旅の途中で立ち寄った村で、ウィダチスの魔女、エイリャに牛に変えられてしまった男に出会う。
エズキウムに住むエイリャに魔法を解いてもらうしかないと言うと、途中まで連れて行ってくれというようについてくる。こうして牛が仲間に加わって旅が続く。

そして壊滅した町へ着くと、そこでナフェサスとトゥーラから逃げていたユーストゥスに出会う。
ユーストゥスも仲間に加わると、トゥーラと魔物に襲われるが、ユーストゥスの抜いた剣で撃退する。

こうして蜥蜴の導きで、拝月教の元軌師エミラーダに出会う。蜥蜴(という光の玉)はエンスを連れてくるように使わしたものだったのだ。
拝月教で未来視したときに、近く大きな動きがあり、それにエンスが大きく関係すると言うのだ。
その時にトゥーラがまた襲い掛かってくる。
が、逆にトゥーラを捕えるのに成功して、色々と事情を聴くことになる。

そうすると剣は<解呪の剣>で、トゥーラの目的はその剣を使って、オルン村に1500年ほど前に、自国の女王に殺された魔女たちを解放する、ということが分かる。

トゥーラが仲間になり、また途中でエイリャにも出会う。エイリャの所蔵する本を見せてほしいとトゥーラはお願いするが、エイリャは人を入れたくない言い、牛をフクロウに変えて自分の家から本を持ってくるように言いつける。
そしてまた皆で相談した結果、<解呪の剣>と<レドの結び目>と、まだ出てきていない緑の宝石の組み合わせで色々な呪いがとけるのであれば、それを確かめに行くべき、ということになる。

剣を抜いた所へ戻ることになるので、ユーストゥスはナフェサスを恐れていたのだが、予想通りナフェサスがいた。
しかも、元コンスル帝国の軍人ライディネスを引き連れて。
ライディネスは一国をたてようとしている男だったのだが、それを知らず浅はかなナフェサスは甘言にのってしまったのだ。結局ライディネスに殺されてしまう。

一行がオルン村に行こうとするところで、本書は終わる。


エンスがトゥーラに惹かれている感じなんだけれども、上で言った通り、トゥーラがあんまり好きじゃないので「なんでー!?」って感じ。。。
それにしても、エンスとリコが知り合ったきっかけが気になる…リコがすごくいい味出してるおじいちゃんなので、なくてはならない存在なんだけれども、なんでエンスが親身になって世話しているのかが気になる。

さて忘れないうちに、次の本を読まなくては!


乾石智子「赤銅の魔女 紐結びの魔導師I」 2018年

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