木島櫻谷/泉屋ビエンナーレ2021/中国青銅器の時代@泉屋博古館

行った日:2021/10/23
本日のBest:木島櫻谷《柳桜図》
★★★★★

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感想

初めて行った泉屋博古館。
他の展覧会に行った時のチラシで、木島櫻谷展をやっていることを知り、この美術館ってどこだ…?と思って調べたら。。。

私の大好きな古代中国の青銅器がたくさんあるというではないか!!!
あれは上海に行った際に期待せず行った上海博物館にて、運命的な出会いをしてしまった饕餮紋…(懐古調)
その可愛い可愛い饕餮紋にまた会えるとは…!!!

これは行くしかない!ということで、丁度、大学のスクーリングが京都であったので、早起きしていきました。
10時の開館とともに入ったわけですが、結果的に言うと…時間が足りなかった!

木島櫻谷展の方は、明日が最終日ということもあり、スペースもあまりないのもあって、結構な混雑具合でした。
比較的狭い場所だからこそ、金屏風の圧迫感たるや。大きい美術館よりも近くで見れて、家で屛風を飾るとしたらこんな感じなのかなーと妄想が進みました。


次に「中国青銅器の時代」展へ。
いやーーーー可愛い。本当に可愛い。。。
もしかしたら写真撮ってもよかったのかもしれないけど、あえてのスケッチ。
愛を詰め込むというか(なんのこっちゃ)。
そんなんだから時間がなくなったんじゃないか、と言われても仕方がない。

「木島櫻谷」展では息をひそめてしゃべってた人たちも、ここでは普通の声で話してて、「すごい!」「かわいい」と感嘆の声を出してました(もちろん大きなボリュームではないです)。
なんかその声も許されるような和みの空間で、不思議な動物の前では、おじいさんに「これ何の動物やろか?」と声掛けられて、私+マダム二人組とで「カバ?」「牛?」などと言い合ってました。

また青銅器見に来たい!!!
そしてちゃんと青銅器について学びたい!


最後の部屋は「泉屋ビエンナーレ2021」と銘打った、現代鋳金作家の作品が並べられてました。

「中国青銅器の時代」で展示されていたものと呼応してる作品もあり。
個人的には、チラシにもなっているのはあざと可愛すぎて好みではなかったけれども、他にも可愛いのがたくさんありました。

ただ、あまり時間がなくてさーーーっと見てしまったので、それはちょっと残念。
こちらは「撮影OK」と大きく出てたので、いいなと思ったのは写真撮って、美術館を後にしたのでした。

因みに、その後に近くのCafe「Botanic Coffee Kyoto」へ。
ランチ代わりにアップルパイを。

なかなかおしゃれな空間で、人も少なかったので静かに過ごせそうな場所でした。
アップルパイは、オーダーとってから焼くので、生地がびっくりすくらいサックサクで美味しかった!
あまり甘すぎないところも良し!

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印象的だった作品:木島櫻谷

図録を買わなかったうえに、あまり絵葉書も売っていなかったので、画像はパンフレットのものだけ。
というか!四季の金屛風、なぜか春にあたる《柳桜図》と夏にあたる《燕子花図》の絵葉書が、屛風の片方しかなく、他の人がレジの人に聞いているのに耳をそばだてていたら、もう一方の方は売り切れたのだと!なぜ!?片方しか買わない人がこんなにもいたのか!!?

それはさておき…印象に残った作品は次の通り;

《月下遊狸》

狸がのこのこ歩いている感じがすごく可愛い作品。
櫻谷の多くの作品がそうであるように、日本画特有のアウトラインがなく、狸の毛皮が面で捉えられている感じ。西洋の水彩画のよう。
そのため、狸の毛のぱさぱさした感じがよく出ている。

《葡萄栗鼠》

栗鼠が満足気に目を細めているのが、これまた可愛い。
丁寧に描かれている栗鼠に対して、葡萄が筆致が粗い。それが葡萄の葉っぱのかさかさ具合を表している。
葡萄の蔓だけが線があり、好みの問題だろうが、私はあまり好みでないかも…

《帰農図》

ミレーなどの影響により、こうしたテーマが人気だったらしい。

日がほぼ落ちた中で、家路につく農家の人たちを描いている。シルエットのように描かれていて、更に、日本画に珍しく足元には影がある。
これまた好みの問題だろうけれども、すごく斬新ではあるものの、あまり好みじゃないかなー…
油絵のように重ね描きができない日本画は、こうした描き方に深みを持たせられないのではないかと思った。

《月図》

これはかなり素敵だった。絵葉書がなかったのが残念だけれども、あっても色が出せなかったかも。

タイトルの通り、月が描かれているのだけれども、珍しいことに月しか描かれていない。
淡い色合いのなかに、うっすらと細い月が描かれているだけ。
それでいて、「いい夜だな…」と思える風情があるのが、本当にすごい。

掛軸のフォーマットではなく、割と大きな絵で、どうやら額装されていたっぽい?
今回の展示では額装のたぐいの処理はされていなかった。

《唐美人》

普通の美人画とはちょっと違う雰囲気。
美人画というと、女性の美しさを演出しているところがあるけれども、この作品にはそういった恣意的なものは感じられない。
どこか、鹿とか狸みたいに動物そのものを描いたようにも感じる。
それが何によってそう感じるのかは掴みきれなかったけれど。。。

以下が、今回の展覧会の目玉、四季の金屏風。
屛風となると、いっきにデザイン的になる気がする。やはり屛風は調度品ということで、意匠性で勝負するということなのだろうか?

あと、今回の作品、以前見た長谷川等伯などの金碧画とちょっと違うなと思っていて、それは時の経過のせいかと思っていたら、この作品は紙に描いているのではなく絹本とのこと。
そのため、金のメタリックな輝きがおさえられていて、柔らかい輝きを放っていた。
柔らかいというか、まろやかというか。
それに対応してか、絵の色使いも彩度がじゃっかん抑えられている気がする。
なので、華やかではあるけれども、ぎらぎらしている、というよりも優しい感じ。

《柳桜図》

本日のBest。
つめこみすぎじゃないか!?ってくらいだけれども、実際に見ると、ごちゃごちゃしているという印象ではない。
華やかではあるけれども、桜の、ともすればちらちらする豪華さを、柳の柔らかな緑色が覆い隠すように描かれていることによって、やさしい春の光の雰囲気を感じた。
柳越しに見る桜、というのがミソ。

《燕子花図》

四つの屛風が四面にわたって展示されていたので、四つで緩急・強弱をつけているのかな、と感じさせられた。先ほどの《柳桜図》が”急”もしくは”強”だとすると、こちらは”緩””弱”。
画面の下の方に花を寄せているところも、《柳桜図》と対比させているようにも見えた。

ただ、おそらく実際に家に飾るとしたら、季節ごとに変えるはずだから、本当にそこまで意図しているのかは謎だけれども…
でも、《柳桜図》から《燕子花図》に変えた時に、部屋の印象が大きく変わるはずだから、もしかしたらそういう意図もあったかもしれないかな。。。

何はともあれ、あまり目新しいテーマではないにしろ、光琳の燕子花のような金に対してはっきりした色合いではなく、柔らかい色なのも、この屛風を特徴付けている気がした。

《菊花図》

四つのなかで、特に意匠性が高いかも。
これをBestにするか悩んだくらい、かっこいい構図。
この図では分かりにくいけれども、葉の葉脈を金で描いているため、地の金とうまい具合に融合されている。
それだけではなく、葉の重なり具合・透け具合まで、計算尽くされているかのようで、見事な緩急がつけられている。

《雪中梅花図》

これも構図が面白く見事。
梅の花は、割とちらちらっとしか描かれていなくて、枝ぶりに関心を寄せてたのかなと思った。
金屛風ということもあるだろうけれども、明るい雪の日って感じで、お正月な印象を受けた。

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印象的だった作品:泉屋ビエンナーレ2021

中国青銅器はまた別の機会で述べるとして、最後に現代作家さんの作品について触れておく。
上で書いたように、あまり時間が取れなかったのでさっと見た感じだけれども。。。

見目未果《ほねを いれる ための ようき》

タイトルがなんのこっちゃよく分からなったけれども、よく見ると…

花が鷺(?)になっていて、素直に素敵だなと思ったので。
二羽が顔を合わせてる感じもいい。

中西紗和《楽園》

色といい、楽園にいる小さな動物たちがひたすら可愛い。
展示の仕方も凝ってて、この台の下にははみ出ちゃった子がいた!

こういう遊び心がいいね。

あと、こっちの作品の一部なのか、その隣の作品なのか、はたまた違う作品なのか分からなかったけれども、この二人(二匹?)で連れ立ってる感じが可愛かった。

閉館すると、この子たちが自在に遊んでるんじゃないか?と思ってしまう、可愛いセッティングが、すっごい好みだった。

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