なんで“マヤ文明”まで出してるのに国名をあやふやにしてるんだろう:恩田陸 「上と外 1素晴らしき休日」 


久しぶりに恩田陸。
全5巻の作品だが、1冊づつが非常に薄い。
なので1巻なんて、感想が書けないくらい序章。

まず登場人物は、考古学者の父親に、自由な母親(でも後妻)。先妻との子供の練に、後妻との子供の千華子。
両親は離婚しており、練は父親に、千華子は母親に引き取られている。
と言っても、父親の賢は仕事で海外でいるので、練は父方の祖父母の家に預けられている。
1年に1度、賢のいる所へ家族一同が集まるのが習わしとなっている。
今年もG国(といっているが、マヤ文明など出てくるのでメキシコでしょう)に集まったのだが、母親の千鶴子の様子がおかしい。
千華子によると、10歳年下の恋人ができて近々結婚するようなのだが…
(ここからネタばれ)


しかも千華子は、ある日、千鶴子が自分の櫛から髪の毛を抜いていたのを目撃したのだと練に打ち明ける。
それが何の意味があるのか…
“もうこの会合は今年で終わりにしたい”というのが千鶴子の爆弾発言で明かになっていく。
賢と練は、今後一切千鶴子・千華子に会うなと言うのだ。
なんでも恋人が嫌がるそうだ。

憤った賢が「千華子に会う権利がある」と言うと、本当に千華子は賢の子供なのか?DNA鑑定したいとまで言い出すしまつ。
そんな波乱の次の日、最大の遺跡を見にヘリコプターに乗ると…なんとクーデターにあってしまった!
そのどさくさにまぎれて、千華子はヘリコプターの外へ放り出され、千華子を助けようとした練と二人は、ジャングルの方へと落ちていくのだった…
とりあえずさらっと読めるので、わくわく。
一気に全巻読み終えそうな予感。


恩田陸 「上と外 1素晴らしき休日」 平成12年 幻冬舎

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