つまらないものをよんでしまった:中村うさぎ「 さびしいまる、くるしいまる。」

なんか面白いよ、言われて妹に貸してもらった「さびしいまる、くるしいまる。」by中村うさぎ

妹いわく
「落ち込んだ時に読むと、あ~私より馬鹿な人がいるって慰めになる」
「こうやってホストにはまっていくのねってわかる」
という散々なコメントでしたが、確かに!!!!!

今まで名前は聞いたことあっても読んだことなかった中村うさぎでしたが、こんなカスみたいなエッセイ、よく市場に出てるわ、と思う反面、面白いな~とも思ってしまったのでした。
面白いっていっても、呆れ面白さ、みたいな。

内容は、中村うさぎが、春樹というホストに入れ込んでいく様子がつづられているエッセイなのですが。
というか、ホストの源氏名といえども、こんな実名使っていいの?

そして、がんがん借金して、出版社から前借りとかして、そのうえ全ての根源は、自分が美人でなくてさびしいから、とかって正当化して、そんでもってこれをだらだら書いていいの!?
これが、「赤裸々につづったエッセイで読者の共感を得る」ってやつなのか!?

そして最後のおち in 文庫版あとがき

 そして春樹もまた、その星のひとつ。遠くに見えて近い、近くに見えて遠い、そんな数ある星nひとつ。だけどもっとも美しく、もっとも眩しく輝く星。
 諸君、それが、私の「春樹」だったのだ。春樹という星を見つけて、その星に願いをかけた日々を、私は決して忘れない。

な~んて言ってたくせに、あとがきでは春樹を罵倒するしまつ。

春樹の本性を知ってしまったのは分かるけど、それはあなたが勝手に夢から醒めただけでしょ!
わざわざ春樹の本性を書かれたって、こっちとしては興ざめなだけだよ!

と批難たらたらですが、最後に一言。

中村うさぎさんの旦那さん、あっぱれだよ。こんな人の側にいられるなんて。

(中村うさぎ 「さびしいまる、くるしいまる。」 角川文庫 平成18年)

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