ついに来てしまった ニール・ケアリーシリーズを読み終える日が。
一つ前の作品が、そこまで面白くなかったのもあって2重にドキドキだったが(最後の巻が面白くなかったら悲しすぎる!)、それも杞憂に終わった面白さだった。
面白さのポイントその1は、ニールに1人称で語られていたからだろう。やっぱニール最高!
前の巻で「友達」の仕事からほされたニールが、なぜまた「友達」の仕事をすることになったか。Simply because Graham called him.
そんなこんなわけで、2か月後にカレンとの結婚がひかえている中、カレンに子供が欲しいと言われ戸惑っている中、ラスベガスへNathan Silversteinを迎えにむかうことになったのだ。
とんでもなく単純に思えたこの仕事、例によって例の如く、そうは簡単にいかなかった。
Nathan Silversteinに会ってみたら、彼はニールが子供のころ(確か)名を馳せていたコメディアンでずぅぅぅぅううううっとしゃべり続けている。そしてなかなか言うことをきいてくれなく、ただこのNattyをベガスから彼の家のカルフォルニアはPalm Springsに連れて行くという簡単な仕事を進められない。
口が達者なのがすごくて
“This is a non-smoking room,” I (Neal) said.
p15
“The room isn’t smoking,” Nate snapped. I’m smoking. If the room was smoking, I’d leave the room. I may old, I’m not an idiot.”
という応酬がずっと続く。
しかも本当にいらいらするくらいの我儘じじいで、行方をくらましたのをやっと捕まえて空港まで連れてくれば、飛行機はいやだとだだをこね、車を借りてきたら日本車とドイツ車はいやだと言う。
ここまでしてNattyが家に帰りたがらなかった理由は。
Nattyの隣家でおきた火事は、保険が下ろすのが目的の放火で、そのバックにはマフィアがついていた。
それに挑戦した保険会社が目をつけたのが、その放火を見たと思しき隣に住むNatty。
マフィアに脅されるわ、保険会社からしつこく証人になるよう要請されるわで、ベガスに逃げてきたのだった。
Naturally, マフィアに追いかけられることとなり、ニールはもちろん巻き込まれ、ついでにカレンとNattyの彼女(?)も巻き込まれ、砂漠で死闘を繰り広げることになったのだった(ちょっと大げさ)
最後はシリーズ最後!という感じがしなくて、もっと続けようと思えば続けれる感じで終わったのが救いだった。ぜひ是非ぜひ続けてほしい・・・
別に大きな事件があるわけでもなく、結構普通の探偵(?)話が好きだったのになぁ
( Don Winslow “While Drowning in the Desert” 1996, St.Martin’s Paperback’s)
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