欲を言えばカラーにしてほしかった:高階秀爾「名画を見る眼」

「日本美術を見る眼」を読んでから高階秀爾氏にすっかり心酔してしまったのだが、その割に全然読んでいない私。

ということで「名画を見る眼」を借りてきて読みましたよ。
詳しく書くときりがないので、取り上げられている作品を列挙する意味で、目次を写してみた↓

  • I ファン・アイク「アルノルフィニ夫妻の肖像」―徹底した写実主義―
  • II ボッティチェルリ「春」―神話的幻想の装飾美―
  • III レオナルド「聖アンナと聖母子」―天上の微笑―
  • IV ラファエロ「小椅子の聖母」―完璧な構成―
  • V デューラー「メレンコリア・I」―光と闇の世界―
  • VI ベラスケス「宮廷の侍女たち」―筆触と魔術―
  • VII レンブラント「フローラ」―明暗のなかの女神―
  • VIII プーサン「サビニの女たちの掠奪」―ダイナミックな群集―
  • IX フェルメール「画家のアトリエ」―象徴的室内空間―
  • X ワトー「愛と島の巡礼」―描かれた演劇世界―
  • XI ゴア「裸体のマハ」―夢と現実の官能美―
  • XII ドラクロワ「アルジェの女たち」―輝く色彩―
  • XIII ターナー「国会議事堂の火災」―火と水と空気―
  • XIV クールベ「アトリエ」―社会のなかの芸術家―
  • XV マネ「オリンピア」―近代への序曲―

たとえばクールベの「アトリエ」とか、どこが写実主義なんじゃー!?とずっと疑問だったのが、あっさりと解けた。なんとも、疑問に思っていても調べない自分のずぼらさが妙な形で身にしみた。

(高階秀爾 「名画を見る眼」 1969年 岩波新書)

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