やっぱり表紙絵が素敵だなぁ:荻原規子 「RDG3 夏休みの過ごしかた」


本屋さんに行った時に、久しぶりに児童書コーナーに行くと、「RDG」の3巻が出ているじゃありませんか!
慌てて図書館で予約して、やっと手に入れた3巻。

丁度今の季節と同じく、夏休みの話が中心となっている。
しかしまあ。2巻までの話をとんと覚えていないもんだね…
断片的にしか覚えていないもので、登場人物のことを全く覚えていない…
だから私が悪いのだが、なんだか面白くは感じなかった。
あんまり記憶になかったのも悪かったけれども、ちょっと展開がありきたりだな、と思ってしまったり、なんだか主人公たちの会話の不自然さが眼に着いてしまったり、説明的な文章に“あれ、この人の文章ってこんなんだったっけ?”と首をかしげてしまったり、とそういう面もマイナスになってしまった。

設定はなかなか面白いし、なんだかんだグイグイ読まされて、2晩で読み終えてしまったので、そんな文句は言えませんけどね。

いやいやでもさー

「おれ、ゆうべびびらされたのって、泉水子ちゃんよりシンコウにだったよ。激マジであわくってるんだもんな」

(p137)

ってやっぱり、『頑張って現代語しゃべってます』って感じじゃない…?

それはさておき、今回の舞台は長野は戸隠村。
泉水子の同室の子、真響と、その双子のかたわれ真夏の故郷であり、二人のもう一人の兄弟で既に亡くなってしまった真澄の力が甚大になる場所だ。
真響の巧みなる誘導で、生徒会一堂がこの戸隠村に合宿することになるのだった。
もちろん泉水子も行くことになり、深行も嫌々ながらも来ることとなる。
真響が深行の能力を図ろうと、真澄を使って深行にけしかけたりするのだが、本筋はこの三つ子の話である。

一行が戸隠にいる間に、真夏がことさら可愛がっていた馬が死んでしまったのだった。
ショックで一人になりたかった真夏は、真澄を自分の代わりにして、生徒会の合宿にもぐりこむ。
でもやっぱり真夏が心配な真響。

しかし自分のことを心配してしまったら真澄がいなくなってしまう、と3人の均衡を大事にする真夏。
真夏はついに、自分も真澄と同じようになれば、ずっと真響を悲しめなくて済むのに、というようなことを言って、いなくなってしまう。
泉水子はなんとか真夏たちに追いつくことができたのだが、岩戸に隠れている真夏を助けようとしたのに、実はその中にいるのは真澄の他の部分で、それが出てきてしまったら大変なことになる、と意識が正常になった真夏に言われる。

でも泉水子の力によって岩戸は割れてしまい、さてにっちもさっちもいかなくなった!
というところで、泉水子は姫神を降臨させようとするのだった。
結局それはうまくいかず、母親の紫子が助けて、めでたしめでたし、となる。
なんか身も蓋もないあらすじになっちゃったけど、おおよそこんな感じ。

筋は面白いと思うんだけどね~ 無理に現代言葉をしゃべらせないほうがいい気がしてならないのだった。


荻原規子 「RDG3 夏休みの過ごしかた」 2010年 角川書店

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