たまたま日本舞踊関係の検索をしていたらヒットしたブログがなかなか面白く、そうしたらその人が本を出しているというので読んでみた「色っぽいキモノ」。
きっちりとした着物のHow toはよく出ているなか、“昔の着物はこんなきっちりしたものばかりじゃなかったはず”というコンセプトのもと、How to粋な着方を追求したところは珍しい。
帯板をなくして女性らしいカービーな線を出すとか、なかなか斬新。まぁよく考えたら、昔は帯板なんてなかったどうよね。
ただちょっとアレなのが、“粋”を追求しているせいもあるだろうけど、東京至上主義が見え隠れしていた、関西に住む私としては、本当にちょっとアレな感じ。
いや、江戸っ子がかっこいいのは分かるけれどもサァ、どうにもこうにも東京至上主義には苦い思い出がある身としては拒絶反応が出てしまう。
なのでどうも素直に読めないのが残念な一冊でした。ま、ただ私情が絡んだだけの感想ですがね。
ただ作者の見識の広さには脱帽ものだった。
井嶋ナギ 「色っぽいキモノ」 2006年 河出書房新社
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